2022年05月08日

民家再生  民家が備えるレジリエンスなる魅力

民家再生
 民家が備えるレジリエンスなる力


「確認申請をお願いできますか?」
民家再生の始まりは一本の電話。

民家再生  民家が備えるレジリエンスなる魅力


 これまで確認申請だけの仕事はお断りしていたが、知人の紹介でもあったので、お話だけは伺うことにして、Oさん宅を訪問することにした。

「母屋の隣に家族室(子供の部屋など)を建てたいけど、その際の確認申請をお願いしたい!」とのことで、すでに平面図や見積書もできていた。

 少々お話を伺ってから、「建てる場所を見ましょうか」とクライアントと一緒に母屋の西隣を拝見。

 建設地は母屋から40cm~50 cm程低く盛り土が必要であることや、さらに西側には川があり、かつては河川敷の一角だった可能性が見て取れた。

 「Oさん、あまりお勧めできない環境ですね……」
盛土の件、河川の影響と地盤の地耐力に不安があること、さらに盛土が見積もりに計上されていないことなどを手短に述べて、計画の一時中断を勧めた。
 「私もその点が不安でした……」とOさん。

ふと母屋を見ると、敷地の北東に脇屋があることに気だ付いた。
「Oさん、脇屋の活用って手もあるかもしれませんね  」と言って、最近竣工したばかりの脇屋の画像を見てらった。

「Oさん宅には、母屋、脇屋、倉庫と建物が三棟ありますよね、さらに新しく建てると4棟になってしまう、税金や将来の処分を考えると、脇屋の活用もありではないでしょうか」
と僕。
「そうですよね、確かに!」と頷くOさん。


「こんにちは清水さん、妻とも話したんですが、脇屋の活用のほうが楽しそうなので、新築はやめて、脇屋の活用を考えたいと思います」
 こうしてOさんの「民家(脇屋)再生計画」がスタートした。

レジリエンス:
一般的に「復元力、回復力、弾力」などと訳される言葉で、近年は特に「困難な状況にもかかわらず、しなやかに適応して生き延びる力」という意味で使われる。


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