2024年02月06日

「能はこんなに面白い」 その一 

「能はこんなに面白い」 その一     2024 2/6

「石橋(シャッキョウ)」はドラマチックな能と言われている、古代中国の唐土清涼山の石橋を舞台に、前場と後場が劇的に変わる演出は見ものだ。
グランシップ静岡能(*1)で披露された石橋は小書(*2)により新たな演出を取り入れた意欲作だ。


能「石橋」(宝生流) 前場
「出家して寂昭法師と名乗る大江定基は、清涼山(唐)の文殊浄土に係る石橋の麓に着く、そこに現れた樵童(しょうどう)は、石橋を渡ろうとする寂昭法師を止め、渡る事の困難さを示し暫くここで待てと告げて去っていく」



ヨシコ 
“前場と後場では演出がガラッと変わるのね”
クニオ
“いかにも眠気を誘う前場!”
ヨシコ
“あくびを押し殺すのが大変だったわよ”
クニオ
“僕も でも、地謡の心地良さに包まれて、ついっていう感覚だけど”
ヨシコ
“??・・・”
クニオ
“ほれ声明だよ、地謡方の微妙な呼吸と謡の重なり合いがね 声明のようにだんだんと厚みのある響きに包まれて……なんとも心地よく感じなかった?”
ヨシコ
“そういえば ウーン  ゆりかごでまどろむような ”


 二人にとって地謡方とのシンクロは、能の魅力の新しい発見だった。


 宗教学者の山折哲雄氏は、石橋を観た時、即座に二河白道図をイメージしたと言っている(*3)、二河白道図とは浄土信仰に基づく宗教画である。
 二河白道は中国古代の善導が極楽往生を進める比喩として発想されたようだ。二河とは火の川(怒り)と水の河(貪欲)のこと、二河の間に白い道が通っている、道をたどれば浄土・極楽に達する、その白い道は深い信仰心を持つ者の前に一筋の道筋が現れる  と信じられていた。

ヨシコ
“でも、能って写実的でないから、石橋が懸崖で地獄のような深い谷に渡された橋だなんてイメージできないわよ”
クニオ
“能の舞台は省略に省略を重ねて極めて簡素、演技も具象性を排除して限りなくシンプルだからね”    
ヨシコ
“それでイメージしろなんておかしくない”
クニオ
“そこ々、その間を想像力で埋めろと言われているよね”
ヨシコ
“想像力で完成させる?“

省略し余白をつくる事、表現し尽くさず、何も描かれていない余白を作者と鑑賞者が想像力の限りを尽くして完成させる、能が省略を美とする演劇と言われる所以だ(*4)

クニオ
“そこが能の奥深いところだよ  きっと  そこに はまるんだよ!”
ヨシコ
“まー 二河白道を知ってたら、よりリアルに浮かぶかも”
クニオ
“山折哲雄氏は「石橋は二河白道のイメージに導かれて創作されたのではないか」とも言ってるよ”
ヨシコ
“そうなんだ、能って様々なジャンルの古典や仏典などが引用され折りたたまれているのね えーと 芸能の有職故実?”
クニオ
“??・・・”



ワキ「謂はれを聞けばありがたや。ただ世の常乃行人ハ。左右なう渡らぬ橋よなう」
シテ「御覧候へ、この瀧波乃。雲より落ちて、数千丈。瀧壺までハ、霧深うして。身の毛もよだつ、谷深み」
カカル ワキ「巌峨々たる岩石に」
シテ「僅かに懸る石の橋」 
ワキ「苔ハ滑りて足もたまらず」
シテ「わたれば目も眩れ」

と謡い上げられた時、見所の僕らは石橋の両側は深い谷にえぐられ、奈落の底は霧の中、懸崖で地獄のような深い谷の光景がイメージできるのだ。
とても人力では渡る事ができない、仏力を得たものだけに許される…………。



クニオ
“ふ― ここで一息入れません?”
ヨシコ
“そうね、お茶にしましょう”
ヨシコ・クニオ
“前場の「序」から後場の「急」へ(*5)  赤と黒の連獅子が登場しますよ、ご期待くださいね。“


To be continued

(*1) グランシップ静岡能で上演 石橋の他に能:鶴亀、狂言:佐渡狐能。
(*2)小書 the能com
狂言の特別な演出のこと。番組の曲名の左脇に、演出の名称が小さく表記されることから「小書」という。小書をまったく持たない曲もあるが、小書を複数持つ曲も多く、複数の小書を組み合わせて曲を演ずることもある。 
(*3)「能を考える」 中公業書  山折哲雄
(*4)「能はこんなに面白い」 小学館 観世清和・内田樹  表題もこの書名をいただきました。
(*5)「序・破・急」 the能com
序破急は能・狂言の演出理論のひとつで、構成・演出・速度などを3段階に分けた考え方。雅楽にある語を取り入れたと言われ、能の大成期にはすでに用いられていた。
 序は導入の静かな部分、ゆっくりとした拍子にはまらない部分、破は中心となる展開部、急は終局に向けた部分というように分けられている。

#木の家 #木組みの家 #土壁漆喰  #民家再生  #自然素材で健康的な暮らし #省エネ住宅 #愛がある #手間かける時間かける #古民家に学ぶ  #気候委風土型住宅 #リフォーム #住宅医  #掛川市 #菊川市 #松ケ岡 
  

Posted by pasarela at 16:38Comments(0)日々これ好日

2023年10月25日

魅惑の館

魅惑の館

青葉の上を吹き渡ってくる緑風が心地よい、東京にいることを忘れさせる。

 東京に降り立った目的の魅惑の館は、広々とした庭園の先にあった、魅惑の館とはアール・デコの粋を集めた建築と評される旧朝香宮邸(*1)のことだ。
 


ヨシコ
“アール・デコの館にしては、装飾性に乏しく、シンプルな表現ね!”
クニオに
“でも、列柱が古典を、縦長の窓が新しい時代=インターナショナルスタイルを暗示しているとおもわない?”


 確かに外観はシンプルな印象を与える、これは全体の設計監理を宮内省が行ったことが影響しているかもしれない。
 アール・デコはフランスを発祥としアメリカで花開いた、マンハッタンのスカイスクレーパーはその象徴だ。
20世紀初頭の大量生産・大量消費の時代の気分を表し、特にニューヨークはアール・デコ建築の都市と言ってもいいだろう。

旧朝香宮邸はフランスのアール・デコの香りをプンプンとさせる、キュビズムからシューレリアリズムに至る20世紀の前衛的な芸術を吸収してソフィスティケートさせた役割を果たしたアールデコ(*2)の香り  がである。
 
 
では、アールデコの美学でまとめ上げられた旧朝香宮邸の内部に踏み入ってみよう。


正面玄関では、ルネ・ラリック(*3)がデザインした有翼の女性像をモチーフとしたガラスレリーフ扉が訪問客を出迎えてくれる。
ヨシコ
“素敵! 女性の輝きや聡明さを表現しているわね”
クニオ
“20世紀初頭は様々な分野で女性の才能が開花したる時代、有翼の女性像はそんな時代の気分を表しているかもね!



大広間から左に視線を向けると、黒い台座に咲く白色の香水塔と呼ばれる噴水機が人目を惹く。
モザイクタイルで幾何学的な模様が施された床、柱の黒と人造石の壁の朱色のコントラスト、三段の掛子と浮遊感のある天井……アール・デコ調の華やかな装いをまとった空間だ。
…… 香水塔の香りが客を饒舌にさせ、その後のおもてなしに期待を膨らませたことだろう。

クニオ
“いやー アール・デコ特有の華やかさと気品があっていいね!”
ヨシコ
“香水塔って巨大な生け花のオブジェかと思ったわ (o^ ^o) / ”
クニオ
“確かに ラパン(*4)もモチーフにしたかも! |* ̄ー ̄|  ”


さて、続いて旧朝香宮邸で最も濃密なアール・デコの世界が堪能できる大客室へ。


長い縦窓はハッとするほど高く天井まで達していて優雅だ、その窓からの外光に照らし出された大客室は荘厳でさえある。
 シャンデリアもエッチング・ガラスをはめ込んだ扉も格子の枠の壁もイオニア式の柱頭(黒檀だそうです)のある付け柱も素敵だけど   それらが織りなす空間はなぜか不思議な世界に観えた。

俗と幽玄は紙一重 …… しばし食い入る様に眺めていると……



その恍惚としたしじまが突然裂けた
“お客様、お客様 息を吹きかけないでください  !”
どうもエッチング・ガラスの扉を食い入る様に眺める姿に不安を覚えた係員が口を尖らせたようだ。

ヨシコ
“顔、くっつけすぎ!”
クニオ
“(;´∀`)   ”






*1)現 東京都庭園美術館 
朝香宮鳩彦王(あさかのみや やすひこおう)夫婦がアール・デコ博覧会に強い影響を受けて建てた邸宅。戦後、外務大臣、首相公邸、迎賓館を経て、1981年に東京都庭園美術館として公開された。
*2)アール・デコ
 1910年代から30年にかけてフランスを中心としてヨーロッパを席捲した、ファッション・工芸・建築などの分野に普及した装飾様式の総称。
*3)ルネ・ラリック 1860〜1945
19世紀から20世紀のフランスのガラス工芸家、金細工師、宝飾デザイナー。アール・ヌーヴォーとアール・デコの両時代にわたって活躍。
*4)アンリ・ラパン 1873〜193
フランスの室内装飾家、デザイナー、香水塔の他大広間、大客室、次室などの内装デザインを手がけた。

#木の家 #木組みの家 #土壁漆喰  #民家再生  #自然素材で健康的な暮らし #省エネ住宅 #愛がある #手間かける時間かける #古民家に学ぶ  #気候委風土型住宅 #リフォーム #住宅医  #掛川市 #菊川市 #松ケ岡 
  

Posted by pasarela at 21:12Comments(0)日々これ好日

2022年01月30日

最初にシェリが、続いてルカがやってきた譚 七話目  同床各夢

最初にシェリが、続いてルカがやってきた譚 七話目 
同床各夢   1/30

ある日のひと時


クニオ
”おおー ONE TEAM"
ヨシコ
”ちょっと違います、しいて言えば同床異夢ってとこかな!”
クニオ
”同床異夢?”
ヨシコ
”ルカ(猫ミックス)とシェリー(犬チワワ) は同じ屋根の下で暮らしているけど 、互いに我関せずって態度だからね”
クニオ
”なるほど、よく見ると、我関せずって顔してね!”
ヨシコ
”シェリは食べることに、ルカは高い処と狭い処に関心ありありだから!”
クニオ
”なるほど”
ヨシコ
”ルカは、家の中のどこにいるかわからないけど、シェリはいつもの場所”
クニオ
”\ おおおおお! / まるでヨシコとクニオだ!”


( 」゚Д゚)」オ───イ!!  ルカちゃーん どこ
シェリー … といえば …  _(  _´・-・)_ぺたぁ  … と寝そべるだけ

こうして、夜は更けていくのであった。

#犬 #猫 #チワワ #保護犬 #掛川市 #菊川市

  

Posted by pasarela at 11:28Comments(0)日々これ好日

2022年01月01日

年新た

年新た

明けましておめでとうございます。
晴れて新年を迎えることができました。



瑞兆をお喜び申し上げます。
  

Posted by pasarela at 14:41Comments(0)日々これ好日

2021年11月01日

能ってこんなに面白い

「卒都婆小町」   


観世流宗家である観世清和(能楽観世流二十六世宗家)、1日で6曲の能を舞う「独演翁付キ五番能」に挑み、その様子が昨夜放送されました。



何やら興奮冷めやらぬ様子のヨシコさん、ちょっとお話を伺ってみましょう


ヨシコ
”6月の「独演翁付キ五番能」は、観世流宗家による正式な形での五番能の上演として注目されていたわね”
クニオ
”ええ、宗家も「マラソンに挑むようなもの、私だけでなくお客様も大変でしたね……まだ6曲できそうだ」と感想を述べていましたよ”
ヨシコ
”齢62にして、エネルギッシュ……それから、雄弁な宗家だなと思いました”


クニオ
”卒都婆小町(*1)はどうでした?”
ヨシコ
”面(おもて)が幽玄だったね、年老いているようないないような、男のような女のような、そのアンドロギュノス(両性具有)を想像させるところがね”
クニオ
”面と言えば、宗家がこんなことを言ってました!
「昔のように、ロウソクや燈明の中で演じる方が面の陰影や色彩が映えるんじゃないかと、今の能楽堂は明るすぎる」って!”
ヨシコ
”確かに、だから薪能はより幽玄な感覚が楽しめるね、面や装束に投影する陰影が微妙に変化して!”


クニオ
”明かりと言えば住まいもそう、日本は全般照明で部屋を明るくすることしか考えていませんね、楽しむ・くつろぐ工夫も取り入れたいよね”
ヨシコ
”ちょっと、今日はその話ではないわよ!”  
クニオ
”ゴメン ”


ヨシコ
”深草少将の怨念が小町に憑依して小町を苦しめる、その怨念を慰撫して深草少将を成仏させてあげるって話だけど、そもそも亡霊や成仏できない死者が主人公っていう演劇って珍しくない?”
クニオ
”珍しいでしょうね!能って追善供養や亡者供養が原点だからね”
ヨシコ
”そうね、原点は供養する心、その供養する心が貫かれているからずっと継承されているともいわれているわね”
クニオ
”能って面白い?”

中継終わり

(*1)卒都婆小町のあらすじ
能楽鑑賞多言語サービス
  

Posted by pasarela at 14:02Comments(0)日々これ好日

2021年10月14日

最初にシェリが、続いてルカがやってきた譚 六話目       まれびとのルカはどこ?        

最初にシェリが、続いてルカがやってきた譚 六話目 
     まれびとのルカはどこ?        


ドタドタ …………  「ルカちゃん  ルカどこ?」 「ルカちゃんどこ?」  
 ヨシコさんは家の中を走りまわっている、顔には不安と焦りの色が …………

どうも「まれびとルカ」が家でしたらしい、詳しく中継します。


………… ☆゚。+。 ROM 。+。゚☆  …………




クニオ
“ヨシコさんどうしたの?”
ヨシコ
“ルカがいないのよ、家を飛び出しちゃったーー    ”
クニオ
“そのうち返ってくるんじゃない、前もそうだったし!”
ヨシコ
“何を呑気なこと言ってるのよ、車に轢かれたらどうするの  ”

 そうでした、前は道路は朝夕の時間帯はかなりの交通量でした

ヨシコ
“道を探してー  ”
クニオ
“ラジャー  おっと、その前に玄関と裏口それから居間の窓を少し開けておかなくっちゃ!”   

この喧騒にもかかわらずシェリーは悠然と我関せずの態度でゴロリ  

………… ドタドタ バタバタ ルカちゃーん  ☆゚。+。 ROM 。+。゚☆  …………

ヨシコ
“返ってきたよー 窓閉めて!”
クニオはドタドタ、ばたばたと窓を閉めに行く


クニオ
“オー ルカちゃん返ってきたね、犬には帰巣本能があるというけど、猫もあるんだね、偉いよ” と”なぜなぜ”
ヨシコ
“猫にも帰巣本能があるんだって”
クニオ
“じゃー安心じゃん、帰ってくるなら、事故が心配だけど”
ヨシコ
“だけどルカのように「産まれてすぐから室内飼いで育っている猫は、帰巣本能はごく弱くなっている(*1)」らしいから心配”
クニオ
“そうなんだ、気を付けます”
ヨシコ
“猫がうっかり外に出てしまった場合は、「できるだけ早急に」「家の近くを」「徹底的に」探すのが重要ポイン(*1)だそうよ”


ということで、一件落着です、中継を終わります!


(*1) @DIME アットダイムのHPを参考にしました。



#犬 #猫 #チワワ #保護犬 #掛川市 #菊川市
  

Posted by pasarela at 20:18Comments(0)日々これ好日

2021年10月07日

シェリー歯を抜く

最初にシェリが、続いてルカがやってきた譚 五話目 
シェリー歯を抜く        


クニオ
“「まれびと」はお元気ですか?”
ヨシコ
“「まれびと」?   あーああー「ルカ」のことね、健やかに過ごしていますよ!”
クニオ
“それと、どんくさいシェリーちゃんも健やかですか?”
ヨシコ
“どんくさい?  失礼ね  (`・ω・´)シャキーン  ただ犬には珍しく動作が俊敏でないだけ、スローライフなの!”
クニオ
“ごめん・・(・´ω・`)ゞ  ”



ヨシコ
“実は、昨日は病院に一泊しました”
クニオ
“入院  どうしたの?”
ヨシコ
“歯周炎で歯を6本抜いたの  ”
クニオ
“歯磨きをしなかったから?”
ヨシコ
“シェリーは繁殖犬だったからか歯の衛生状態が著しく悪かったかったの!”
”だから家に来た時点で7本も抜いたの…というか獣医さん曰く「グラグラで抜けちゃった」という状態っだたのね”
クニオ
“じゃー全部で13本も抜いたのか、もう残っていないんじゃないの (´・_・) ”
ヨシコ
“まだあります    歯磨きを丁寧にやらなければいけないだけどね”


クニオ
“そうだね、ところでお迎えに行ったとき、さぞ喜んだんでしょうね”
ヨシコ
“そうでもないのよ、喜んでくれるかなと少し期待していったけど、反応なしのクールビューティーでした”
クニオ
“クールビューティー ねー クールビューティーにしては、ふっくら丸まるしてますね!” 
ヨシコ
“「クールビューティーは落ち着いた物腰の」といった女性像もあるのよね”
クニオ
“そうですか  _○/|_     シェリーちゃんお大事に!”
ヨシコ
“ありがとう!”
“でもクールなシェリーにも楽しみがあります、次回はシェリーの唯一の楽しみです”

#犬 #猫 #チワワ #保護犬 #掛川市 #菊川市
  

Posted by pasarela at 19:31Comments(0)日々これ好日

2021年04月12日

「自転車ララバイ 「ねむの木村」行2

「自転車ララバイ 「ねむの木村」行2    

「 ねむの木村」行きは昨年の8月以来の2度目、昨年はコロナ禍で休園中だったが今回は如何に!

 実は本来の目的地は「五明彗星発見の地」、たけど、存外に早くスムーズに到着してしまったので、さらに足を延ばそうと思い至り「ねむに木村」を訪れることとなった。

 「五明彗星発見の地」は、萌黄色に染まる茶畑を眼下に見下ろす気持ちの良い一
角にあったが、予想に反して発見の碑があるだけの質素な場所、車で行ったら見逃しそう。



 暫し休憩の後、「五明彗星発見の地」を一気に下り、ほたるの里を横目に一路「ねむの木村」へ。

 「ねむの木村」は予想どうり静まり返っていた、しかしこちらとしては車の往来がないだけに好都合、吉行淳之介文学館の前で一服。

 すると文学館の玄関戸が開くではないか
   ”オープンしてます?”
   ”はい”
”現在文学館と子供美術館をオープンしてます、両館の共通券を販売中です”
とのこと、それではと入館。

 入館者は我々だけ、順路無視して気ままに鑑賞できる、あっちに行ったりこっちに行ったり、ロビーも独り占め、別館は宮城まり子氏コレクションの展示室、ガラスのカップなどの食器が多数、カラフルにしてシンプルな食器を好んだようだ。

 文学館・子供美術館の意匠は、堅木の名栗(なぐり)がポイントとなっていて随所に見られた、写真のテラスの床材も同じ工名栗加工が施してあったが、ゴロリと横になり目を閉じる!


 誰にも邪魔されず貴重な時間を瞑想にて過ごす。

 桜も散り春たけなわを存分に堪能した一日でした。
  

Posted by pasarela at 18:37Comments(0)日々これ好日

2020年11月10日

転車ララバイ  火剣山は遠かった!

転車ララバイ  火剣山は遠かった!  

 今日は山岳コース、島田市と菊川市、掛川市にまたがる火剣山に自転車ララバイ。

 火剣山にはキャンプ場があり、地元の人にとっては馴染み場所らしいが、僕はあまり興味を持てず、これまで一度も足を運んだことがない。
 最近コースが限定されてきてマンネリしてきたので、新しいコース開拓の一環で火剣山にチャレンジしようと思い立つ。

 秋も深まってくると遠州の空っ風と呼ばれる西風が吹き出す、とくに午後は強くなり、自転車には難敵になるので、早めに出立。

 自宅から火剣山麓の富田までの最短コースは、2か所の峠越えがありこの先の山道が少々不安になる。

 火剣山へは、一般道からいきなり坂道、曲がりくねった坂道なのでその先が見渡せない、”あの先は如何に!”と期待を込めて回り込んみ、見えてくる道の先にさらに坂道が続く展開が3回続いて、やっと坂道の終点が見え休憩して一息ついて給水。

 先を見るとなだらかな坂道、しかしこの先に地獄が待っているとは…
先を急ごうとペダルを踏み込む、200m両側の茶畑を見ながら、なだらかな坂道を進むと、”いやな雰囲気!”目の前に急登が現れる、直線で150mほど続く車もスリップしそうな感覚だ。

 ”とても登れません!”と弱気の虫が騒ぐ。
2回の休息で何とかこの急登をしのぐ、でも息が一気に上がり水の補給がままならない。

 これ以降、火剣山トライはバタバタ、キャンプ場入り口を過ぎて火剣山山頂までを目指すも、漕いでは休み漕いでは休みの繰り返しで、とても自転車ララバイとは言えない状況で、恥ずかしながら火剣山踏破断念。






 脚力不足を実感の火剣山チャレンジでした。
  

Posted by pasarela at 19:27Comments(0)日々これ好日

2020年08月22日

自転車ララバイ  挑戦粟ヶ岳

自転車ララバイ  挑戦粟ヶ岳   

 本日の自転車ララバイは粟ヶ岳踏破。
 午前9:30、外気温33度の中を出発、粟ヶ岳を目指すララバイは6度目、未だ一度も踏破していない、もちろん初心者には難易度が高いから6度目といえども簡単ではない。

 しかし暑い、粟ヶ岳山頂まで自宅から13.2kmほど、しかも大部分が木陰なしのアスファルト道路、照り返しが強く、後頭部もジリジリ焼かれてつらい。

 いつものように岡パンで食料を仕入れる、揚げたてのコロッケが美味しそうだったのでつい買ってしまう、揚げたてを頬張って”いざ!”と気合いを入れ直す。

 岡パンから2kmほどで看板のある分岐点、ここから粟ヶ岳まで8.9km、分岐点ら1kmほど進むと坂道が始まり、ここからずっと登りが続く。



 400mほどの坂を登り切ると長松院の駐車場、ここで給水し一息入れるもメチャメチャきつい、しばらく深呼吸しないと水が飲めないほどの息切れ。
 そういえば前回の粟ヶ岳踏破挑戦で、場所は違うも、苦しくて視野が狭まり、あわや熱中症で倒れる寸前まで言った記憶が蘇る、”給水と休憩、給水と休憩!”と呪文を唱えながらしばし休息。

 そこからさらに20分ほど登りが続き、息も絶え絶えにいっぷく処に到着。

 いっぷく処で、掛川東山産の美味しいお茶をいただきながらいっぷくしてると、弱気の虫が頭をもたげる。
 ”猛暑の中、よくここまできたね、もう十分!”と語りかける、”そうだね!、粟ヶ岳はいつでもこれる”とうなずく僕。
と言うことで、今回も粟ヶ岳の山麓にてミッション終了。

 本日の地獄と天国は、往路で長~い地獄1カ所と自宅手前2kmほどの国道車路の走行は身の危険を感じる意味で地獄の2kmだ。

  本日の自転車ララバイはトータル約18.5km。
  

Posted by pasarela at 22:22Comments(0)日々これ好日