2012年10月01日

慣れ親しんだ家の記憶

NPO法人時ノ寿の森クラブと協働した山から始まる家づくりの提案。



慣れ親しんだ家の記憶   

 年月を経た風合い、慣れ親しんだ家の記憶って確かにある。
「お父さんが建ててくれた家の障子、父親は洒落た雰囲気を持った人だったので…」奥様は家の話になると、遠い昔の父親の記憶をたぐり寄せて、父が建ててくれた母家の話に花が咲く。

 年月を経た風合い、慣れ親しんだ家の記憶の断片として、”終の住処”では、母屋で使っていた竪組額入り障子を和室の建具に使った。

 障子の寸足らずは袴をはかせたが、違和感なく収まった。









  

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2012年09月28日

玄関木製格子戸

NPO法人時ノ寿の森クラブと協働した山から始まる家づくりの提案。


玄関木製格子戸  

 ”終の住処”も後残すところ木製建具の据え付けと内部の家具の塗装(これは僕と施主が協働で行う行事)となった。


 昨日から建具の取付に忙しい建具屋さん。


 ”時ノ寿木組の家”では玄関周りは木製の格子戸が定番で、格子戸の古本型である連子格子戸か竪繁格子戸のどちらかが多い、”終の住処”では玄関は竪繁格子戸の引き違い、くつろぎの間は竪繁格子戸の引き戸。





 外部に木製を使う場合、耐久性や密閉度が問題となるので、いつも、玄関周りはたっぷりの軒を出し、雨の跳ね返りの軽減を図っている。
 気密性もピンチブブロック(エアータイトパッキン)を装着して隙間風を抑えている。

 木製建具は風情があり、施主には好評だ\(○^ω^○)/。

  

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2012年09月15日

終の住処の座敷

NPO法人時ノ寿の森クラブと協働した山から始まる家づくりの提案。
 

終の住処の座敷
  
 終の住処の座敷は、大阪土の撫でモノ仕上げとした(色土の糊ごね)。
凛とした佇まいでなく、リラックスした雰囲気としたかったので、ザクッとしたテクスチャーの土モノとした。

 藁スサや小ひび(毛細なひび割れ)も素朴な座敷の雰囲気を演出する道具立てだ。



プラスターで下地を取って中塗り


中塗りに水引具合を見て仕上げ。

 


追伸1 
秋分の真竹伐り 参加者募集中

追伸2
 15日~16日、福島県の川内村で開催される繋がる森プロジャクト、全国リレー植樹に参加。
 この8月からSDT(静岡第一テレビ)も時ノ寿の森の活動を取材中で、今回の植樹祭にも参加、スタッフ4名が川内村まで同行します。  

Posted by pasarela at 16:40Comments(0)終の住処

2012年09月14日

漆喰進む

漆喰進む  

 終の住処も竣工に向け仕上げの真っ最中、くつろぎの間は、時ノ寿木組の家のスタンダードである漆喰仕上げ。

 今日は下塗り、梁より上は、工事の進捗上すでに仕上がっている、ちなみに、玄関は藁スサ入りでテクスチャーを変え、和室は色土の糊ばね押さ仕上げとした。

 



くつろぎ見上げ、真ん中のボックス照明用
くつろぎ見上げ、真ん中のボックス照明用


お知らせ

土壁用竹小舞の材料である真竹伐りやります。

これから土壁やりたい方、興味のある方の参加できます、下記に連絡ください。

 

秋分の真竹伐り
 日時 9月23日(日曜日) AM 9:00~PM 3:00
 場所 掛川市倉真青田(Map参照)
    午前中 青田で真竹を伐る、採寸する
        時ノ寿の森の駅まで移動して昼食
    午後  竹を割り、節を取る。
連絡先 清水 携帯 090-3301-6145  Email info@shimizu-arc.jp

 兼帯とヘルメットは用意します。
 服装 長袖、軍手、運動靴にタオル
 お茶はこちらで用意します。
  

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2012年08月30日

終の住処:座敷

NPO法人時ノ寿の森クラブと協働した山から始まる家づくりの提案。


終の住処:座敷 

 ここ十数年、新築の住まいに和室がつくられない、あるいは、あっても部屋と言うよりインテリアを変化させるために畳敷きするなどで、和室という名の空間が随分と疎んじられてきたように思う。

 かつてあったように和室が連続し、障子や襖で仕切られた融通無碍で重層的に変化する空間を日常的に経験する機会が随分と減ってきた。

 和室を代表的な空間とする和風という美意識は、僕達が考えるよりずっと近い、座敷文化が花開いた江戸時代後期から明治の時代に確立したと言われている。

 つまり江戸時代後期から明治の時代にかけ、庶民の住まいにどんどんと畳が敷きこまれ、タタミノマである座敷と呼ばれる部屋が出現した。

 その後座敷は接客空間として非日常的な場所となり、さらに「真、行、草」で表現される様式美を伴っていく。 

「真、行、草」は元々は、書道の書体の類型を示す言葉であったが、やがて座敷や茶室の格式を示すようになり、そしてそれぞれ約束事や規範に縛られてきた。



 ところで、「終の住処」は和室を備えている、ここは床の間や仏壇置き場、神棚と言った座敷が備えるべき装置が備わっているが、施主が高齢者でもありリラックスできる佇まいを演出したいこともあり、様式的にはかなりくずした表情をしている。

 天井は”ヨシ”+竿縁で仕上げて室内にリラックスし雰囲気を醸しだし出しながら、一方では緊張感をもたらす効果を竿に期待したがどうだろう。




 壁が色土の撫でもの仕上げなので、天井とも合わせどんな雰囲気の和室になるか楽しみだ。σ(゚ー^*)   

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2012年08月29日

終の住処:内装(漆喰) 

NPO法人時ノ寿の森クラブと協働した山から始まる家づくりの提案。


終の住処:内装(漆喰) 

 終の住処、9月完成を目指して内装工事進んでいます。



 くつろぎの間の壁は漆喰、工事の進捗上、上部吹き抜け部分を先行して仕上げを行った。



 くつろぎの間は時ノ寿木組の家のスタンダード仕様、勾配天井で登梁と厚27mm、杉の厚板の野地板に漆喰仕上げ。



  

Posted by pasarela at 17:52Comments(0)終の住処

2012年05月31日

昨日に引き続き建前3日目

NPO法人時ノ寿の森クラブと協働した山から始まる家づくりの提案。

昨日に引き続き建前3日目

 朝から快晴、建前には申し分のない天候。

建前の最後日、くつろぎの間を被う登梁の大屋根は手間と精度が要求される、時ノ寿木組の家では、何回見ていてもあきないハイライト。


登梁の大屋根部分に時ノ寿木組の家のスタンダードである厚板化粧野地板を張って、建前時点で仕上げてしまう。


化粧野地板仕上げ後に母屋105角を取付(母屋の間に断熱材を詰める)


腰屋根風の大屋根、通風を確保する。


母屋の間に断熱材を詰める、この屋根の下がくつろぎの間で天井がないため屋根断熱としている、これも時ノ寿木組の家のスタンダード。

くつろぎの間周りの木組み3点





小屋裏換気口、時ノ寿木組の家のスタンダード。


住まい手には、木材も気に入って頂いた、住まい手の笑顔は何よりの果報、僕としても調達の苦労を忘れさせる3間だった。


最後にジュースで乾杯して、感謝と今後の安全を祈願する。
  

Posted by pasarela at 20:19Comments(0)終の住処

2012年05月30日

終の住処の建前二日目

NPO法人時ノ寿の森クラブと協働した山から始まる家づくりの提案。

終の住処の建前二日目  

昨日に引き続き建前2日目。
昨夜のゲリラ豪雨で基礎内はプール状態、水をくみ出しながら作業開始。


梁材など、柱、土台は桧、以外の梁、桁などはスギ
脂が飛んで脆くなりがちな人工乾燥材は使用しない。
全大井川流域材と時ノ寿材で、全て葉枯らしなどによる天然乾燥材。
ベイマツなどは一切使用しないのが、時ノ寿木組の家のスタンダード


渡り腮と一寸角のダボ


梁に渡り腮で掛けて、引き通された二本の中引き、地廻りを固める


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天秤を掛ける


天秤部分


太鼓の棟木


登梁を掛ける時ノ寿木組の家のスタンダード


見上げ


登梁も桁と渡り腮で組む
スクリューボルトで、軒先の吹き上げに備える



一寸角のダボは105角の母屋の間隔にセット

二日目終了、お疲れさま。


  

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2012年05月29日

終の住処 建前初日

NPO法人時ノ寿の森クラブと協働した山から始まる家づくりの提案。

終の住処 建前初日

 終の住処の建前、初日は柱を建てる。



柱のホゾは一般的には短ホゾ(ホゾ長さが60mm)が多い中、長ホゾ(ホゾ長さ115mm)が時ノ寿木組の家のスタンダード


短ホゾは柱の引き抜きに対して弱い。


玄関ポーチの磨き丸太の加工


明日から本格的な建前。
  

Posted by pasarela at 20:40Comments(0)終の住処

2012年05月22日

万緑のころ・構造見学会へのお誘い

NPO法人時ノ寿の森クラブと協働した山から始まる家づくりの提案。

万緑のころ・構造見学会へのお誘い   

前略

 5月は新緑の季節、木々が若葉が野山や街を彩ります。21日頃は二十四節気の小満、さらに来週の28日から6月にかけては更衣です。

 こんな時期に幸運にも「終の住処」の建前を迎えることになりました。

 

「時ノ寿・Standard・木組の家」の土壁・三和土と言った本来のスタンダードではありませんが、時ノ寿材と大井川材を100%使った住まいで、自然乾燥材です。

6月3日(日)に構造見学会を催す運びとなりました、お足を運んでいただければ幸いです。
 
                                            草々 
  

Posted by pasarela at 12:03Comments(0)終の住処