2012年04月19日

震度6強の地震に耐えられるか  

NPO法人時ノ寿の森クラブと協働した山から始まる家づくりの提案。

震度6強の地震に耐えられるか  
 
 ところで建物の構造性能と外力の関係で、建物が外力により壊れる要因は、一般的には力と捉える向きが多いと思いますが、構造的にはエネルギーと考えた方がわかりやすい。


 ここは少し専門的なのでスルーしても良いです。
エネルギーとは仕事のことで、物理学的には1N(ニュートン)の重さを1m移動する仕事量を1J(ジュール)=1N・m (ニュートン・メーター)といいます。
 重さ=力、距離=変形と置き換えると、エネルギー=力×変形となります。
 

さて、建物が地震に遭遇した時、地震から建物が身を守るためには、2つの方策があります。

1)建物を剛くして、地震のエネルギーを受け止める。…大きな力と小さな変形 
2)建物を変形させて、エネルギーを抑える。
…変形を大きくすることで力を小さくし、かつ木材同士のめり込みも許容する。
 です。
 さらに最近では
3)地震のエネルギーの入力を小さくする。…免震
 も有効で、この免震という技術も方策の一つですね。
 
一般的には
 1)のように、もっぱら建物を剛くする構造は耐震構造と呼ばれ、木造では在来軸組工法がこのタイプ。
 2)は柔構造と呼ばれ、住宅では、伝統的な住宅に多いタイプ。

震度6強の地震に耐えられるか  震度6強の地震に耐えられるか  
在来木軸工法                 伝統的構法
出典 共に 職人がつくる木の家ネットより

 私達の取り組む”時ノ寿・Standard・木組の家”では2)の方向の取り組みを行っています、2)の方が、木の本来の特性を活かす構法だからです。

 次回は、私達の取り組む”時ノ寿・Standard・木組の家”が取り組む架構と構造について考探りたいと思います。


同じカテゴリー(地震への備え)の記事
地盤を知る その1
地盤を知る その1(2020-10-03 17:57)


上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
震度6強の地震に耐えられるか  
    コメント(0)