2015年12月05日

低気密高蓄熱1…輻射の話から。

低気密高蓄熱1…輻射の話から。 


 土でなく輻射の話から。
 「私たちが”暑い””寒い”を感じるのは、各自それぞれの体感」「体感は、空気の温度(室温)、相対湿度、放射熱(輻射)、気流+着衣、代謝によって左右される」
ここまでが”11月21日の低気密高蓄熱その1…快適”のお話。

 
 体感に与える影響は、放射(輻射)が一番高く、その影響力は40%~45%ぐらい、この放射(輻射)の影響力に着目した温熱環境の確保の仕組みを低気密高蓄熱と呼んでいる。

 全ての物体は、人間の身体を含めて放射線を発している、可視光線や紫外線、いわゆる放射線(X線、ガンマ線)電磁波と呼ばれ、波長の長さにより性質がち違う。
 例えば、可視光は私たちの視細胞を刺激して、身の回りのものを見せてくれる、それより振動の激しい(短い波長を持つ)紫外線は、日焼けの原因になりうる。
 放射のうち、私たちが全身で温かさや冷たさとして感じる放射(輻射)を、赤外線と呼びます。


  先ほど”全ての物体は、人間の身体を含めて放射線を発している”と述べましたが、全ての物体はその温度に応じた赤外線を発しています。
 例えば、住まいも同じ、住まい言ってもこの場合、床、壁、天井などですが、それらの方面温度が高ければ高いほど赤外線の量は多くなり、低ければ低いほど赤外線の量は少なくなる。
 一方で、私たち人間の身体も、体表面温に応じて赤外線を発しています。この身体から発せられる放射の量が快と不快を分ける重要な要因になります。


 例えば、夏に壁の表面温度36度ぐらいに上がると、我々身体の表面温度は30~35度ぐらいだから、壁からの放射(輻射)の方が大きくなり、それが身体に伝わってくるので、暑く感じらる。
 逆に冬は、壁の表面温度が10~15度ぐらいに下がり、身体から出ていく放射(輻射)が増えて、寒さを感じるようになる。
 
 良く例え話に出す例が焼き鳥です。
 「直火の炎が燃えさかる中で肉を焼いている場合と、七輪で、赤くなった炭の上に肉をかざして焼いている。どっちを食べたいか」とと問われれば、おおかたの方は七輪と答えるだろう。
  直火では、表面だけが焦げて、中には火が通りにくい、一方で、炭火焼きは放射熱で肉を焼くから、表面温度はそれほど上がらなくても中にはじんわり火が通る……これが放射の原理です。
 
 放射の原理が大まかにわかったところで、次回は放射(輻射)の温熱環境を造り出すにに最適な材料の話になります。


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