2013年03月15日

西行忌

「時ノ寿木組の家」

NPO法人時ノ寿の森クラブと協働した山から始まる家づくりの提案


西行忌  


 ”ねがはくは花の下にて春死なむそのきさらぎのもちづきの頃” 西行


 新暦3月15日(旧暦2月16日)は、西行(1118―1190)が没した日、ご存じのように西行は、平安後期の歌人で、俗名は佐藤 義清(さとう のりきよ)

 NHKの大河ドラマ”平清盛”でも描かれていたが、御所を警護する精鋭部隊である北面の武士に選ばれる名誉によくしながら、22歳で出家したその潔さに惹かれる。

 東大寺の南大門を再建した俊乗房重源との約束によって、大仏再建の勧進のために陸奥におもむいたと言われているが、重源と同時代に生きたのかと思うとき、行基菩薩、宇佐八幡、桓武天皇と東大寺の創建に関わった人々を思い出す。

 西行は陸奥におもむく途中、鎌倉で源頼朝と会っているとも言われている、どんな話をしたのだろうか。


                合掌。  

Posted by pasarela at 18:04Comments(0)●徒然に思う

2013年03月12日

冬季の温熱調査の分析結果:考察その3

「時ノ寿木組の家」

NPO法人時ノ寿の森クラブと協働した山から始まる家づくりの提案


冬季の温熱調査の分析結果:考察その3  


 今回は、Q値がとμ値がほぼ同じの住まいについての考察。


住まいの概要は以下の通りで、Q値もμ値もほぼ同じ、違いは土壁か否かと階数と気積。



 
 関心は、第一に、土壁の建物と土壁でない建物の違いはあったのか、あったとすればどんな数値で実測されのか。
 第二に、自立循環型住宅の設計ガイドラインで示されていた断熱水準(Q値)と自然室温との関係や、暖房室と非暖房湿の温度差の関係が、相関関係にあるのかを探ることにある。

 図は、I邸(土壁の家)とS邸の家の温湿度の実測グラフ。


I邸


S邸

I邸は1月26日~27日の土日、S邸は2月9日~10日の土日の、在宅と非在宅の二日間の実測dateで、暖房器具により室温の現れ方の違も、もろに読みとれて、常に興味深い結果となった。
 
 在宅時の暖房室の室温の変化は特に顕著で、S邸(温風ヒーター)では、ヒーターON・OFFによる室温変化は急勾配で、室温の変化が激しいのに比べ、I邸(薪ストーブ)の場合の室温の変化は非常にゆったりで、暖まりにくくさめにくい実体がよくわかる。
 
 暖房室の温度差で見ると 共に平均室温はほぼ同じなのに、S邸の方が大きくなる、これは、暖房器具の影響か、土壁の特性によるものか、即断できないが、土壁で薪ストーブという輻射環境下では、室温は高からず低からずで体感的には、快適で、だから温度差も小さくなるのだろう。
 
 では、土壁の建物と土壁でない建物の違いはあったのか、あったとすればどんな数値で実測されのか。
 
 データから違いはあったと読みとれる。
 例えば、I邸の二日目(27日)のAM9:00から薪ストーブに火を入れるPM:3:00までの室温変化を見ると、日射取得により14℃~15℃まで上昇してはいるが、住まい手は、不快指数は肌寒いを示しているにもかかわらず、ダイレクトゲインによる日射取得でだけで快適に感じていたと考えられる、もちろん土壁や三和土の土の輻射熱も+に作用していることは明らかだ。
 同じ時間帯S邸ではヒーターで暖を取っていることがわかる、外気はI邸の時より高いのにである、この時不快指数は何も感じない付近をうろうろしている、空気を暖めるヒーターでは、室温を高く設定しないと寒く感じるのだろう、

 在宅時の室温の違いが、15℃前後のわずか2~3℃(実生活では意外に大きい)の違いではあるが、違いはあったと思う。

 次回は、自立循環型住宅の設計ガイドラインで示されていた断熱水準(Q値)と自然室温との関係や、暖房室と非暖房湿の温度差の関係について。
  

2013年03月05日

一(財)セブンイレブン記念財団…地球温暖化対策助成

「時ノ寿木組の家」

NPO法人時ノ寿の森クラブと協働した山から始まる家づくりの提案

一(財)セブンイレブン記念財団…地球温暖化対策助成    

アベノミックス効果?

 セブン&アイ・ホールディングスはセブン・イレブン・ジャパンなどグループ主要54社で今春、全社員を対象にベースアップ(ベア)を行うと発表し話題を集めた。

 その話題のセブン&アイ・ホールディングスに、セブン・イレブン加盟店とセブン-イレブン本部を母体とし、環境市民団体への支援活動や地球温暖化対策事業、自然環境保護・保全、広報活動などを行っている、一(財)セブンイレブン記念財団をご存じだろうか。
 セブン-イレブンの店頭で店員に”一(財)セブンイレブン記念財団って知ってる”と尋ねても”イエ!知りません”という返事が多いので、知らない方が多いのではないか。
(-。-;)

 僕も所属する「NPO法人時ノ寿の森クラブ」は、その活動を評価されて、24年度の地球温暖化対策活動の助成を受けた。

地球温暖化対策助成の効果 

NPOの活動による、平成24年度のCO2吸収量は、間伐56haと植樹49.600本で、合わせて68.54t、これまでの累計では190.2tとなった、林野庁HPによれば、車(1年間の排出量は2.34t))86台分の削減量にあたる、助成を受けた効果は十二分にあったと思う。

 助成は、NPOの活動拠点ともなる、山村文化を学ぶ工房の建設にも使わせていただいた、今後の活動に大きな力を与えてくれるだろう。




 
 今、助成に対する実績報告書を作成中…かなり大変。o(>_< *)(* >_<)o ジタバタ

  

Posted by pasarela at 19:26Comments(0)時ノ寿の森

2013年03月02日

国産材普及の答えは男性にあり

NPO法人時ノ寿の森クラブと協働した山から始まる家づくりの提案


 国産材普及の答えは男性にあり。  

 しずおか木の家推進事業の講演会に参加した、講師は>(株)グリーンマム代表の川畑理子さん、川畑さんは速水林業、速水亮氏の次女。
 速水林業と言えば、3年前に視察で訪れ、速水氏には丁寧に山を案内していただいた。
林業は、昔ながらの技術や独特の商慣例(相場を見る)を墨守する余り、産業的には非効率で古くさい業界だというイメージがあった。

  

 しかし、速水氏のお話は真新しいことばかりで、深く感銘を覚えた、そんな速水氏のご息女だけに、最初に興味を感じたことは事実だが、一方では、木材業界の枠を超えて連携していく必要を模索している時期で、講演の案内に記載された「~都市と森をつなぐ~木材コーデイネーター」のコピーに背中をぐっと押された、と言うべきかもしれない。

 

 講演は、少し早口だったのが少々残念。 (*_ _)人ゴメンナサイ 
 でも、ビジョンと思いを成し遂げる情熱に刺激された、ヒントもいくつか頂いた。
      …”有り難うございます。”
 
答えは身近にある

 川畑氏の講演で、業界関係者が一番聞きたかったのは、国産材の普及を、”何が妨げているのか”、使ってもらうために”何をすべきか”ということだろう。

 そんな質問に対して、川畑氏は”決定権のある人を説得する”と回答したが、これってまことにまっとうだが、僕にとってはすごく新鮮な響きがあった”そうだよね!”と膝を叩く音が聞こえてきそうだが、質問氏は不満だったのではないか←推測 ヾ(・・;)ォィォィ

 例えば、住宅の打ち合わせでは、最初、ご夫婦を前に挨拶、世間話から始まり、徐々に本題へ話は進むが、時が経つにつれ、具体的な話に話題が及ぶに従い、発言量は女性が断然増え来る、男性の発言は、時にして女性に制せられるし、女性から自分に都合のいい判断をひきだされる”
 旦那を見て”良いわよね!”  ”ううんヾ(- -;)うん”などと。

 だから女性を説得しろと言うのではない、その逆、男性を引きずり込むことが肝心。





 住まいづくりに、男性の影が薄くなって久しい、男性を引っ張り出し、家づくりに参加させる、三和土の叩き、土場の土コネ、小舞、土壁、塗装、込み栓製作、建前での掛けや、込み栓打ち等々、どれもこれも、童心にかえり、嬉々として作業する男の顔が見れる。

 普段と違って、凛々しく、すがすがしく働く旦那の姿を見る
→女房殿は惚れ直す→材料の決定に対する旦那の重みがます
→”木の特性を活かして、国産材を使おうと旦那に言ってもらう”
→国産材の使用が増える。


 

 ”時ノ寿木組の家”の家づくりは参加型の家づくりですヨロシク(^○^)/。