2017年04月19日

竹小舞い+土壁塗り体験を企画した理由 その2 

竹小舞い+土壁塗り体験を企画した理由 その2  

 始まる家づくりのシリーズの第4弾は、竹小舞い+土壁塗り体験のイベントです。

 ■企画した背景、その2

 住まいなど暮らしの場を造る行為を、すまい手自身が、もっと身近に感じたい、より自由に楽しく関わりたいという欲求が高まりつつあることがある。

 時代が昔に戻って恐縮ですが、ほんの半世紀ほど前の住まいの壁は素人も参加した。
 
”そう!” 
 竹子小舞いを掻き、荒壁土を小舞いに掛ける、或いは泥団子にして小舞いに投げつける。


 出典 CONFORT6月号別冊 土と左官の本  建築資料研究社

”何か、楽しそうじゃないですか、笑顔がいいね。”


 もう廃刊になったけれど、彼の月刊「左官教室」の編集長だった小林澄夫氏によると。

 「土蔵の泥や荒壁打ちは、施主の親類縁者や土地の人々が、女子供から老人まっで集まって、吉日を選び、一日で行われ、終われば鍋を囲み、酒を芋煮でで無礼講となる、振る舞い酒は、通りすがりの見物人にも振る舞われた。」…中略…このような人々が集まる開かれた場に祭りがあり、すべての人々に祝福された……」土と左官の本:建築資料研究社

 
 どうです「見て触れ、感じたい、土を塗って見たい」という思いに突き動かされませんか。



 これまでの家づくりと言えば、誰かが作ったものを購入(消費する)したり、注文したりしているだけ、自分で手を下す機会はほとんど無し。

 例えば、お祭り、事前準備から参加すると、当日の祭りの風景も違って見える、外から見物するのとでは天と地、めんどくさいけど充実感はある。

 安全の為、致し方ないが、今建てようとする住まいは、足場と幕で目隠しされてしまい、閉ざされた中で造られる、そんなのつまらないと言う感覚の持ち主、参加あれ!
  

2017年04月11日

”里の蔵 荒壁の掛ける 小舞い竹”  

”里の蔵 荒壁の掛ける 小舞い竹”  

3月下旬に、来る5月28日の「竹小舞い+土壁塗り体験」準備で真竹を伐採した。

”エー!3月って竹の伐り旬じゃないでしょう”とツコマレそうだけど、割竹のストックもないし、購入するのももったいない、体験用だからこれで十分でしょう。





 ところで最近、ダウンタウン浜田MCの番組「プレバト」をよく見る、なかでも、俳句コーナーは秀悦で、自然の風景や人物のいる光景を、5・7・5の17音で季節感や暮らしを、季語を駆使し、細やかな情感で表現する俳句、さらに夏井先生のだめだしを楽しく見ている。

 秋の季語に「竹の春」がある、筍が目を出す頃は、筍に栄養を補給しなければならないため竹は衰える、でも、秋になると生気を取り戻して青々と茂る、この様を「竹の春」という。
 だから、勢いのある秋に伐採した方が、虫も付かないし、柔軟性もあり、長持ちもする。

 ちなみに、竹の様を感じ取った春の季語は「竹の秋」と言うらしい。

 で、ダウンタウン浜田MCの番組「プレバト」の俳句コーナーで、土や竹をお題煮にしてほしいね、例えば……

”土壁のある里山の風景を見て一句”

 ”里の蔵 荒壁の掛ける 小舞い竹


 5月28日(日)「竹小舞い+土壁塗り体験」、 時ノ寿の森でお待ちしてます。
  

2017年04月08日

竹小舞い+土壁塗り体験を企画した理由 その1  

竹小舞い+土壁塗り体験を企画した理由 その1  

 始まる家づくりのシリーズの第4弾は、竹小舞い+土壁塗り体験のイベントです。

 さて、その「竹小舞い+土壁塗り体験」を企画した背景は2つある。

 一つは住まいの環境性能に対する関心が高まっている事。

 二つ目は、住まいなど暮らしの場を造る行為を、すまい手自身が、もっと身近に感じたい、より自由に楽しく関わりたいという欲求が高まりつつある。
 この二つが背景にある。

 ところで、この記事は長文になるので2回に分けて掲載します、今日は前半です。

■環境性能に対する関心の高まり  
 日本では、住まい(住宅)を構成する内外装材は、ほとんどレデイメード化された建材を、コストや性能に応じて、カタログから選ぶことになる、そしてその選ばれた内外装材のほとんどが石油由来の建材であり、最後は産業廃棄物として未来世代の負の遺産となる。

 だから、ここで言う環境性能とは、住まいを形づくる素材や材料の、生産から製造、使用、廃棄に至るプロセスでの環境に与える影響の度合いを言っている。

 さらに、建材から揮発する化学物質が、人体に与える影響をも考慮すれば
  ”自然素材がいいよね!”に関心が高まる、実際、住宅メーカーのカタログ見ると”自然素材で造ります”というコピーが溢れている。

 日本では、永らく”木”と”紙”と”土”そして補助的に”竹”が建築材料として親しまれてきた、最近この材料が再評価される時代になってきた。




  
 サステイナビリテイ(持続可能性)という言葉、概念が最初に積極的に使われたのはドイツの林業分野だったそうだ。
 今は忘れられ見る影もないが、日本の建築もかつてはサステイナビリテイな仕組みを持っていた、製造のプロセスにおける環境性能に対する関心の高まりは、サステイナビリテイな仕組みを見直す機会だろう。

 その肝に土壁がある、環境性能の良さをアピールして、土壁の家を増やす試みの小さな一歩が今回の体験です。

すごくおもろいから参加してね。

二つ目は理由は次回のブログで。
  

2017年04月01日

山から始まる家づくりの第二回ツアー終了

始まる家づくりの第二回ツアー終了 
3月29日(日)、山から始まる家づくりの第二回ツアー行い、無事終了しました。
 
 参加者は、1家族、男性1名、女性1名の計4名(+幼児)と少数でしたが、じっくり、ワキアイアイと体験できたという意味では、充実した時間を過ごせたんではないかと思います。

 原木市場では予想に反して、丸太は少なく、土場の半分程度は地面が見える状態でかなり残念。
 それでも、広い市場の土場の半分を埋めた丸太や、丸太の匂い、丸太小口の触感は独特だったらしく、非日常的な環境に満足げにみえてほっとしました。

 少数だと質問もでやすく、井戸端会議の延長のような感じで、丸太市場もグットと身近に感じたのではないだろうか、丸太の見学の後は併設されているプレカット工場を見学し、製材と集成材の違いを観察、集成材の巷間取りざたされる点について、加工する側からの率直な感想も伺う事が出来た。



 原木市場に1時間ほどの時間を過ごした後、次の体感場所である土壁の家に移動。

 土壁の家薪ストーブ体感の主旨は、土壁と薪ストーブの相性の良さを体感してもらう予定だったが、当日は好天気に恵まれて気温も高く、相性を体感することは出来ず、ここでも残念。

 その後、奥様手作りのケーキと珈琲を頂きながら、薪ストーブライフに花が咲いた事は言うまでもないが、一番の心配事は薪の確保と煙。

 薪ストーブライフを楽しむ為には、薪の確保は薪割りを含め自前調達がベストだし、煙に関しては、燃費にも直結するが、最近の薪ストーブは、薪の燃焼時に発生する煙をさらに効率よく燃やす(二次燃焼システム)を備えているので煙が発生しにくいようだ。

 この点に関しては”薪ストーブと薪の情報サイト(http://makiya.morimori-forest.com/)に詳しく書かれているので参考にしてください。


尚下図は土壁の家・冬の温熱調査のdate(説明資料)です、詳しい説明は、土壁の家(せがいの家Ⅱ)竣工後の温熱調査(当ブログ 2013年)を参考にしてください。



せがいの家Ⅱの冬季の温熱調査の分析結果1 http://pasarela.hamazo.tv/e4245959.html 
せがいの家Ⅱの冬季の温熱調査の分析結果2 http://pasarela.hamazo.tv/e4284764.html
せがいの家Ⅱの冬季の温熱調査の分析結果2 http://pasarela.hamazo.tv/e4314804.html