2016年04月11日

木製建具の記憶

 神明町の家も、竣工まで後わずかに迫り、最後の追い込みにの時期にさしかかった。
この時期、現場も繁忙期だが、同じく僕も古建具の掃除で忙しい。

 建具に染みついた手垢と汚れを落とす作業は単純だが、力と根気とそこそこの神経を使う作業だ、たとえば障子などは力任せにこすって細い桟を壊してはいけないし、薄いガラスも両手で扱わないと割れる(昔のガラスは割れやすい)などなどでかなりハードな作業となる。。
木製建具の記憶
木製建具の記憶
木製建具の記憶
木製建具の記憶


下の画像の様な腰付き額入り障子の掃除は、2日で約3枚、神明町の家ではこのタイプの障子を6枚使うので、4日以上必要になる。
 木製建具の記憶
木製建具の記憶

 
 いつも思うが、この作業は「、建具のかつての持ち主や住まいの記憶を消し去る作業であり、一方、引き続き使う場合は、竣工当時の記憶を鮮明にさせる作業でもある」なんてことを。

 いまは無心に汚れを落とすだけだけど疲れる。


同じカテゴリー(●「時ノ寿木組の家」の海図)の記事
平安の雅:やまと絵
平安の雅:やまと絵(2023-12-27 21:30)

民家再生:旅装束 
民家再生:旅装束 (2022-05-17 19:12)


この記事へのコメント
有難うございます。
Posted by MIYA at 2016年04月12日 08:45
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
木製建具の記憶
    コメント(1)