2019年09月13日

土から始まる 版築の魅力 

土から始まる 版築の魅力  

 
近年、版築が注目されているという、どうしてだろう。

 土は最も手軽に手に入る建設材料、その工法は気候風土や文化的背景により多種多様です、世界の建造物の中で、土の建築は3割程度を占めるといわれています。
 さらに土は、自然素材で役割を終えても環境に負荷を与えません、まさに土に還るのです。

 僕たちが土に対峙したとき、意識に深く訴える力、エネルギーを感じる事があります、心地よいリズムを感じるのです。

 特に厚い土の壁となる版築は、その迫力とともに、僕たちは心地よいリズム、すなわち土の鼓動を感じるのです、この鼓動が心にやすらぎを与えるのだと思う。

 今回厚さ5cmの版築でアポローチの壁を構成、緩やかに湾曲する壁に導かれて玄関に至る、土の洞窟の奥に踏みいるという設定です。

湾曲する版築壁の向こうに入り口(入り口の板戸は仮の戸)


版築のテクスチャー

足下

 *版築とは、土を型枠に入れ、上から突き固めて5~6割程度に圧縮した層を積み重ねる構法のこと。