2015年12月09日

低気密高蓄熱の主役…土に惚れる 

低気密高蓄熱の主役…土に惚れる 


八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに
 八重垣作る その八重垣を

 この歌ハスサノウノミコトとクシナダヒメの新築の宮殿を寿(ことほ)ぐ賛歌と言われている。

一方、大和を代表する歌に、大和の国見の歌がある。

 大和は 国のまほろば 畳なづく
青垣 山籠もれる 大和しうるはし 


 僕の尊敬する建築評論家の亡き川添登は、この寿ぐ賛歌の意味するところの定説に対し、建築史の見識を踏まえて、川添案を提案している。

 これまでの定説と川添案の違いは「妻ごみ」の解釈にある、川添案では、大和の国見の歌の解釈の進め方を踏まえ。
 定説では→→「妻ごみ」の妻は文字どうり妻・新妻としている。
 佐川案では→→「妻ごみ」を塗りごめるなどして建物の妻壁を塞ぐ意味にも解釈できるとした。……木の文明の成立 NHKブックス 川添登

 日本の建物の形態を決定づける部位に屋根がある、古くは大きく切妻(真屋)と寄棟(東屋)の二つに分けられる。
 妻(つま)とは、そで・わき・端などの側面のことをいい、建物の棟に直角に 接する側面を指しますが、弥生時代の銅鐸に描かれた建物は妻の屋根が上に行くほど外に張り出している、妻がころんでいた。

低気密高蓄熱の主役…土に惚れる 


 こらは暮らしが作る出したデザイン、生きているかたちとも言える、といのも内部で煮炊きや暖を取るときの煙出しと明かりとり、雨の吹き込みを防ぐ工夫の産物といえるからだ。
 
 日本建築の最古の様式と言われる唯一神明造りの伊勢神宮の妻を観ると、妻はころんでいない、頑固に固められている、つまり「妻がころぶ」から「妻ごめ」に変わっていったのだと川添氏は言う。

 大和棟と呼ばれる大和地方の民家の妻は漆喰でごめられている、もちろん下地は土壁だ。
日本の各地の民家は寄棟が多い、その中で大和の大和棟と呼ばれる民家は妻ごめで異彩を放つ、大和王権の発祥の地との関係を考えざるを得ない。
低気密高蓄熱の主役…土に惚れる 
出展 チルチンびと別冊 左官と建築P55

 三角形の妻を塞ぐことはなかなか難しい、が、土壁はどこにでも在って入手しやすく、展伸性と可塑性があり、工夫次第でどんな部位でも塗れる利点がある。

 土は地球上どこでも入手しやすい、だから、土壁はその歴史も古く人類が地球上に足跡を残した瞬間から始まったと言っても過言でないだろう。

  
低気密高蓄熱の主役は土、ここに性能以上に土に惚れ込む理由がある。


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