2018年10月14日

木造の弱点を補う技  

 木造住宅は木を組み建ててつくる、垂直に立てる柱と、柱を横に串刺しにする横架材と呼ばれる土台、梁、桁、差し鴨居、貫がそれぞれ士口(接合部)で緊結される。この木組みの構造は3つの弱点を抱えていた。

 第一に、有機質の木であるがゆえに、士口の耐力が小さい(RC造やS造に比べた)こと、第二に横架材はどこかで繋がなければならず、強度が低下すること、第三に、腐ること、腐ると木材の耐久性が悪化して耐力が低下する。

第一の課題は、士口の数を頼みにすれば、木材同士のめり込みにより、粘り強く安定した構造体となるをみいだし、
第二の課題は、割継ぎという継ぎ手を編み出して、木材の継ぎ手の弱点を補強した。

木造の弱点を補う技  金輪継ぎ手
木造の弱点を補う技  追掛け大栓継ぎ手

 「木構造の基本構成図」からも接合部の大切さが良くわかるだろう。
木造の弱点を補う技  
     ヤマベの木構造  山辺豊彦  エクスナレッジムック




下記に継ぎ手の実験による荷重変形曲線と引張り耐力を示す。
図はいずれも、いずれも「大工塾」加力実験ノートより抜粋


図1)追っかけ大栓継ぎ手
  引張り耐力が最も高い、外周部の梁は地震時に大きな引張り力が発生するのでこの継ぎ手が理想。
木造の弱点を補う技  

図2)金輪継ぎ手
  破壊形状は母材の剪断破壊と栓(15mm角)ののめり込み破壊の2種類の破壊形状がある、上の荷重変形曲線が母材の破壊による、下が栓の破壊によるもの。
木造の弱点を補う技  

図3)鎌継ぎ手
  プレカットの継ぎ手はほとんどこの継ぎ手、金物の補強が前提となる継ぎ手。
木造の弱点を補う技  



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