2019年07月06日

貫伏せ

貫伏せ

 土は乾燥するとひび割れを生じる、貫の部分は特に割れやすいので、藁や棕櫚(シュロ)で補強する必要があり、その補強を貫伏せと呼びます。
貫伏せ
貫伏せ前
貫伏せ
貫伏せ中シュロ伏せ込み
貫伏せ
貫伏せ中土かぶせ
貫伏せ
貫伏せ後

 貫伏せの工程は、荒壁の裏返しの土の乾燥具合をみながら行うが、この貫ふせの土も荒壁土と違って、もっときめ細かく、混入するスサも少し細かめの藁を使う。

 貫伏せ後→おお直し→中塗り→仕上げと進む、どの工程も手抜きはできない、手抜きをした途端、土壁は命を失う。


 ”ふと思う”

 現在の家づくりは、合理化・省力化(僕に言わせれば手抜き)のかけ声の元に簡素化された家づくりに終始している、その行為から本来有るべき住まいの息吹(例えば土壁作業は、竹小舞掻きや荒壁塗りなど一家総出での大仕事、そこに家を建てる住人の誇らしい息吹を感じる)を感じ取る事ができないと思うがどうだろう。


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