住まいリノベーションにける土間(三和土)

pasarela

2016年11月06日 20:18

 江戸幕府は、職業を士・農・工・商と分類したが、農・工・商のいずれも、作業場や店は土間であった、生業(なりわい)の場としての土間である、寒冷地の東日本の農家では、冬の作業場として貴重な場となっていった。

 土間は縄文時代建の竪穴住居に由来するが、土の蓄熱性能は高く、土中に蓄熱された熱は、輻射熱として体感される。
 夏の冷輻射、冬の温輻射は、住まいの暑さと寒さを和らげる。

 だから掛川の風景がつくり会が提案する住まい、時ノ寿木組の家には、土間は快適な暮らしを支える重要な装置として勧めたい。

 言うまでもないが、赤土・砂利などに消石灰+にがりを混ぜて練り、叩き締めると、土間が出来る、3種類の材料を混ぜ合わせることから「三和土」となる。

法多山の砂利
サバ土
にがり



 掛川リノベでは、南側の縁側に相当する部分を土間(三和土)とした、理由は、冬の太陽光のダイレクトゲイン(太陽熱の蓄熱性利用)と薪ストーブの熱の蓄熱効果、どちらも温輻射を期待している。
 夏は真逆となるので、太陽光の遮蔽対策を講じた上で、通風を促して土の冷輻射効果期待。


 追伸 
 「にがり(塩化カルシウム)」は撒くと融点が下がるので、凍結を防止する効果になるそうだ。
 もちろん「にがり」は遠州沖ちゃん塩の「天然にがり」だ。

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