2021年03月15日

西行忌

西行忌        

”ねがはくは 花の下にて 春死なむ そのきさらぎの もちづきの頃” 
                          西行「御裳濯河歌合」

 新暦3月15日(旧暦2月16日)は、西行(1118―1190)が没した日、ご存じのように西行は、平安後期の歌人で、俗名は佐藤 義清(さとう のりきよ)
西行忌
西行像 MOA 美術館 *1)

 西行は生前から釈迦が入滅した(旧暦)2月1日に、桜の下で死にたいと、

 ”ねがはくは 花の下にて 春死なむ そのきさらぎの もちづきの頃”と詠つた。
「わたしの望みは咲き誇る桜の下 春に死ぬこと 二月、釈迦の亡くなったあの満月のころ」
西行忌

 都の人々は西行がその願いどうりに亡くなったと聞き及び、異様な興奮に包まれたという。2)

 当時の歌壇の中心人物であり西行の友人でもあった藤原俊成(藤原定家の父)は、その悲報に接し
”願い置きし、花の下にて 終わりけり 蓮の上も たがわざるらん”
「願い置いた桜の花の下で亡くなった、蓮華の上で亡くなったと同じくことであろうよ」と詠っている。


合掌  
*1)  西行像 MOA 美術館
*2) 西行の風景 桑子敏雄 NHKブックス


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