2016年07月23日

 掛川から”土壁の家を増やそう”を叫ぶ…その一   

 掛川から”土壁の家を増やそう”を叫ぶ…その一   
 
 近年、土壁の木造住宅は馴染みが薄ので、今日は土壁の良いところをあれこれ上げて、”土壁の家を増やそう”を叫んでみる。

 土壁は、防火性、遮音性、蓄熱性、吸放湿性、空気質、展伸性、可塑性など、建築関係者が後生大事にする建材なんぞ、足下にも及ばないほど優れた性質を持っている。

 まずは、防火性能、では、防火性能ってどういう事だろう。
 マイホームは長年の夢、いまもそうかは定かでない…が…マイホームでなくても住まいは、暮らしていく上で大切な友であることは間違いない。
 だから何らかの原因で燃えてしまっては、その日から心労を友としなければ成らなくなるし、自分の命さえ危険にさらされかねない。

 建築基準法では第一条に”…国民の生命、健康及び財産の保護を図り…”と法の目的をを謳い、建築物に耐火・準耐火・防火構造の技術的基準を設けている。
 日本では、火災が起き、消し止められるまで、平均して30分~3時間かかるといわれている、だからこの時間の範囲で、燃えない、燃え広がらない、燃えて崩れ落ちない等の性能が要求される。
 木造の場合、燃えやすい構造だとして、市街地などでは建築が制限されてきたが、最近土壁の木造も、一手間掛ければ防火や準耐火の性能を確保できるとの検証結果を受け、木造土壁の坊耐火の見直し=防火・準耐火の構造が示されている。
  掛川から”土壁の家を増やそう”を叫ぶ…その一   

 土壁は内部に水分を含んでいるので、壁が外から火炎にあぶられても、水分が抜けるまで室内の温度は上昇しない、一般的に言って、土内部が100度ぐらいまで上昇しないと内部の水分が抜けないという事になる。

 掛川から”土壁の家を増やそう”を叫ぶ…その一   
    「グラフ出展  大工塾 木造の耐防火性能資料p18  安井昇」

 上図のグラフは、土壁等の耐火実験における時間と温度変化を表している、土壁(塗厚60mm、裏返しあり)の加熱後1時間たった時、土壁の加熱面の温度は900度に達しても、反対側は100度ほどだ、そろそろ内部の水分が抜け始める頃になる、柱際さえ燃え抜けなければ十分な防火の性能だ。

 防耐火の面からみれば、土壁木造の家は、街中の密集地にふさわしい構造と言えるんじゃないかな。

   掛川から”土壁の家を増やそう”を叫ぶ


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